はい、薬が原因で太ることはあります。これは珍しいことではなく、医学的にもよく知られています。ただし「脂肪が増える」「水分がたまる」「食欲が増す」など、太り方の仕組みは薬によって異なります。以下で、なぜ薬で体重が増えるのか、どんな薬が影響しやすいのか、そして対処法までを詳しく説明します。
薬で太る主な理由
① 食欲が増える
一部の薬は脳の食欲中枢に作用し、空腹感を強めます。特に甘い物や炭水化物を欲しやすくなることがあり、結果として摂取カロリーが増えます。
② 代謝が下がる
甲状腺ホルモンや自律神経に影響する薬では、基礎代謝が低下し、同じ生活をしていても太りやすい体質になることがあります。
③ 水分や塩分が体にたまる
脂肪が増えたわけではなく、**むくみ(体液貯留)**によって体重が増える場合もあります。見た目が急に変わることもあります。
④ 血糖・インスリンへの影響
血糖値を下げる薬の中には、低血糖を防ぐために食欲を刺激したり、脂肪をため込みやすくする作用をもつものがあります。
太りやすいとされる主な薬の例
● 精神科の薬
- 抗うつ薬(一部のSSRI、三環系抗うつ薬)
- 抗精神病薬(オランザピン、クエチアピンなど)
→ 食欲増進・代謝低下が起こりやすい
● ステロイド薬
- プレドニゾロンなど
→ 食欲増進、脂肪の再分配(顔・お腹に脂肪がつきやすい)
● 糖尿病治療薬(インスリン・一部の内服薬)
→ 低血糖回避のため食事量が増えやすい
● 抗てんかん薬・気分安定薬
→ 代謝やホルモンに影響
● ホルモン製剤
- ピル、更年期ホルモン療法など
→ むくみや体重増加を感じる人がいる
※同じ薬でも太る人と太らない人がいるのが特徴です。
薬で太ったと感じたらどうすればいい?
- 自己判断で薬をやめない
体重増加よりも、病気の悪化の方が危険な場合があります。 - 医師・薬剤師に相談する
・体重増加の少ない薬に変更
・用量調整
・副作用対策の併用
が可能なこともあります。 - 体重・食欲を記録する
薬開始前後での変化を把握すると、相談がスムーズです。 - 生活習慣を微調整する
極端な食事制限ではなく、間食の質改善や軽い運動が有効です。
まとめ
薬によって太ることは事実としてあり得ますが、それは「怠けているから」「自己管理ができていないから」ではありません。薬の作用による生理的な変化です。大切なのは、正しく知り、我慢せず、医療者と相談しながら対処することです。体重増加が不安で治療をやめてしまう前に、必ず専門家に相談してください。
ダイエット専門パーソナルジムスワン高槻


