人の体重や体脂肪の増減は、「摂取エネルギー」と「消費エネルギー」のバランスによって決まるという原則があります。とはいえ、同じ量を食べ、同じように運動していても「太りやすい人」と「太りにくい人」がいるのも事実です。では、本当に“どんなに気をつけていても太る体質の人”は存在するのでしょうか。結論から言うと、特定の医学的条件や遺伝的背景によって、通常より著しく太りやすくなる体質の人は確かに存在します。ただし、「どれだけ努力しても絶対に痩せない」というほど極端なケースは医学的には非常に稀で、多くの場合は体質・代謝・生活習慣が複合的に影響しています。
まず、体質を大きく左右する要因として遺伝子があります。基礎代謝量、脂肪のつきやすさ、食欲を刺激するホルモン(グレリン)や満腹を感じさせるホルモン(レプチン)の感受性などは個人差が大きく、一部は遺伝で決まります。たとえば「脂肪を蓄えやすい遺伝子多型」を持つ人は、同じ食事量でも体脂肪がつきやすい傾向にあります。また、エネルギーの消費効率が低い体質の人は、安静時の代謝が低いため、一般的なカロリー摂取量でも太りやすく感じられます。
しかし、遺伝子だけで「何をしても太る」という状況になるわけではありません。実際に極端に太りやすくなるのは、医学的な疾患やホルモンの異常がある場合です。その代表例が甲状腺機能低下症です。甲状腺ホルモンは代謝のスイッチのような役割を持っており、分泌が低下すると基礎代謝が大きく下がり、むくみや脂肪の増加などが起こります。また、クッシング症候群のような副腎ホルモン異常や、インスリンが過剰に分泌される病態も肥満を引き起こしやすくなります。さらに、睡眠不足や慢性的なストレスがホルモンバランスを乱し、過食や脂肪蓄積を促進することも知られています。
もう一つ見逃されがちな問題が無意識の摂取カロリー増加と非運動性活動熱産生(NEAT)の低下です。「しっかり運動しているつもり」「食事も気をつけているつもり」でも、運動後に知らず知らず食べる量が増えていたり、日常の細かな動作(立つ、歩く、家事など)が少なくなっていたりすると、結果的にエネルギーバランスがプラスに傾きます。これは本人の努力不足ではなく、体が省エネモードに入りやすい体質や環境の影響で起こる自然な反応です。
では、「本当に何をしても太る」と感じる人はどうすればよいのでしょうか。まず大切なのは、医学的な原因がないかを確認することです。特に体重が急激に増えた場合や、疲労感・むくみ・寒がりなどの症状がある場合は、内科や内分泌科で診察を受けることをおすすめします。次に、代謝やホルモンバランスを整えるために、極端な食事制限ではなく、睡眠・ストレス管理・軽めでも継続できる運動を重視することが効果的です。また、太りやすい体質の人ほど、少量のカロリー差が長期的な体重変化に結びつきやすいため、「小さな行動の習慣化」が大きな成果につながります。
総じて言えるのは、生まれつき太りやすい体質や医学的条件は確かに存在するが、“絶対に痩せない”体質はほぼ存在しないということです。体質の違いは努力量を左右しますが、正しいアプローチをとることで改善は可能です。もし「どんなに頑張っても変わらない」と感じている場合は、体質や生活、医学的背景を改めて見直すことで、新しい突破口が見つかる可能性があります。
ダイエット専門パーソナルジムスワン高槻

