「中性脂肪(トリグリセリド)が少ないのに太る」という現象は、一見すると矛盾しているように感じられます。しかし、体重増加や肥満は中性脂肪の数値だけで決まるものではなく、体の仕組みや生活習慣、ホルモン、筋肉量など、さまざまな要因が複雑に関係しています。以下では、その主な原因を体系的に説明します。
① 中性脂肪は「血液中」の指標にすぎない
健康診断で測定される中性脂肪は、血液中に流れている脂質の量を示します。一方、太るかどうかに直接関係するのは、脂肪細胞に蓄積された体脂肪です。
つまり、
- 血液中の中性脂肪が少ない
- 皮下脂肪や内臓脂肪が多い
という状態は十分に起こり得ます。特に、脂肪を素早く脂肪細胞に取り込む体質の人は、血中に中性脂肪が残りにくく、検査値は低く出やすいのです。
② インスリンの働きが強すぎる
インスリンは血糖値を下げるホルモンですが、同時に脂肪を蓄える作用も持っています。
糖質中心の食事が多いと、インスリンが頻繁に分泌され、
- 血中の糖や脂質がすぐに脂肪細胞へ取り込まれる
- 血液検査では中性脂肪が低めに出る
- しかし体脂肪は増えていく
という状況になります。特に「甘い物や白米・パンが多い」「間食が多い」人に多く見られます。
③ 筋肉量が少なく基礎代謝が低い
筋肉はエネルギーを多く消費する組織です。筋肉量が少ないと、
- 基礎代謝が低下
- 摂取したエネルギーを消費しきれない
- 余剰分が脂肪として蓄積
という流れになります。
この場合、脂質代謝自体は悪くないため中性脂肪は低いままでも、「太りやすい体」になります。特に運動習慣のない人や、極端な食事制限を繰り返した人に多い特徴です。
④ 体重増加=脂肪とは限らない
体重が増えている原因が、必ずしも脂肪とは限りません。
- むくみ(水分貯留)
- 便秘による腸内容物の増加
- ホルモンバランスの変化
などでも体重は増加します。これらは中性脂肪の数値とは直接関係しないため、「数値は正常なのに太った」と感じる原因になります。
⑤ ストレスとホルモンの影響
慢性的なストレスにより分泌されるコルチゾールは、脂肪をため込みやすくするホルモンです。
ストレスが強いと、
- 内臓脂肪が増えやすい
- 血中中性脂肪はそれほど上がらない
- 見た目や体重は太る
というアンバランスな状態になります。睡眠不足も同様にホルモンの乱れを引き起こします。
⑥ 食事量は少なくても「質」が偏っている
脂質が少なくても、
- 糖質に偏った食事
- タンパク質不足
の場合、脂肪燃焼がうまく進まず、体脂肪が増えやすくなります。中性脂肪は低くても、代謝がうまく回っていない状態です。
まとめ
中性脂肪が少ないのに太る原因は、
- 血液中の数値と体脂肪は別物
- インスリンやストレスホルモンの影響
- 筋肉量・基礎代謝の低さ
- 食事内容や生活習慣の偏り
などが重なって起こります。
大切なのは「検査数値だけで安心しないこと」と「体組成(筋肉・脂肪・生活習慣)を総合的に見ること」です。体重や見た目が気になる場合は、運動習慣、特に筋力トレーニングと、タンパク質を意識した食事改善が重要になります。
ダイエット専門パーソナルジムスワン高槻

